人間は社会的動物といわれ，人間と社会とは切り離して考えることはできない。このように人間
と社会との関係や社会の仕組み，社会現象を研究するのが社会学である。この授業ではまず，人間
の社会的形成，集団（家族，組織），地域社会などの基本的な事柄を理解していく。そして現代社
会について — 家族や地域社会といった私たちの生活の身近な次元から，日本や世界といったマク
ロな次元に至るまで — 理解を深めてもらいたい。

 1.　社会学の対象と方法
 2.　社会学誕生の歴史的背景とオーギュスト・コント
 3.　集団・組織・ネットワーク
 4.　地位と役割
 5． 家族の普遍性と多様性（１）家族の定義と核家族普遍説
 6.　家族の普遍性と多様性（２）近代家族の登場
 7.　日本の家族とその変化（１）前近代の「家」と「ムラ」
 8.　日本の家族とその変化（２）戦後の「家族」
 9.  日本の家族とその変化（３）「近代家族」の大衆化
10.　少子化と高齢化
11.　歴史人口学にみる日本の少子化問題
12.　未婚化・晩婚化
13.　個人化・多様化と家族
14.　さまざまな家族の在り方（１）欧米
15.　さまざまな家族の在り方（２）アジア

　時事問題に日頃から関心をもち，新聞記事などに目を通すよう心がけること。また，統計資料の
読み取りに慣れておくことが望ましい。

　テキストは使用しないが，毎回講義内容についてのレジュメを配付する。その中で参考資料につ
いて適宜指示する。

　授業内で行う小テストと最終試験で総合的に評価する。

　オフィスアワーの設定は困難であるため，質問などは講義中，もしくは講義終了後に受け付け
る。