我々は日常的に人間関係を体験する。それは医療・福祉分野においても同じである。本講義の目
的は，本学学生が医療・福祉従事者として直面する人間関係を読み解く際の基礎知識を身につける
ことである。講義では，心理学的視点から，まず人間関係の起点となる「自己」について解説し，
「他者へのイメージとつながり」「コミュニケーション」「人間関係によって生じるもの」という
順に授業を進める。

１．はじめに　人間関係を学ぶ重要性
２．自己について（1）自己意識
３．自己について（2）精神分析療法における自己
４．自己について（3）来談者中心療法における自己
５．自己について（4）エゴグラムによるセルフチェック
６．他者へのイメージ　印象形成について
７．他者とのつながり（1）ソーシャル・サポート
８．他者とのつながり（2）自己開示
９．他者とのつながり（3）ソーシャル・スキル
10．他者とのコミュニケーション（1）非言語的コミュニケーション
11．他者とのコミュニケーション（2）説得
12．人間関係で生じるもの（1）援助行動
13．人間関係で生じるもの（2）攻撃行動
14．人間関係で生じるもの（3）児童虐待という事例
15．人間関係で生じるもの（4）バーンアウト

　自らのふだんの人間関係に照らして理解を深めてください。

　授業はテキストに沿いながら行いますが，適時資料（プリント）を準備し活用します。また授業
ではテキストの理解を促すために課題をやってもらうことを予定しています。

　期末テスト・課題・出席状況等から総合的に評価します。

　主体的な学習態度を期待します。水曜日の午前中をオフィスアワーとします。